京都議定書、つまり地球温暖化防止京都会議による温室効果ガスの一種、二酸化炭素COの排出量を2008年から2012年までの期間中、1990年を基準年として、我国は6%の削減を目標とされているが、船舶に於いても対策が具体化されていないのが現状である。
本技術は船舶の燃油を半分程度で、尚且つスピードをアップして走行することを可能にする技術で、ここではその理論を実験を通して説明します。
現在の船舶の主な推進器であるスクリュープロペラで航行中、スピードを2倍にアップしょうとすると、燃油または機関出力を8倍にする必要があることは、関係者にとっては周知の事実である。
しかし、なぜ8倍もの機関出力が必要で、効率をアップするにはどのような対策があるかを考える関係者は少ない、この問題を提議するとき多くの専門家達は、「2の3乗だから8倍になるんだ」とか「それは造波抵抗や摩擦抵抗つまり船体抵抗の増加である」との答えが返ってくることが多いが、しかし船体抵抗の増加は決して8倍にはならない
そこで、本技術と深く関連する2つの理論を考えてください。
その1) 扇風機の風は、背面では少ないのに、前面から少し離れると多くの風が吹いてきますが何故でしょうか?  そしてこのときのモーターの出力エネルギーは?
その2) 消防ポンプのホースノズルから勢いよく放水するとき、放水は無色透明の水の色ではなく真っ白に見えるのは何故でしょうか?  もし水の色が透明のままであるとするならば、数メートル以上の放水はできない。
このとき放水していると、放水方向と反対方向、すなわち後方に引っ張られるような力を受ける。この反動力が、船舶では推進力となる。放水ノズルの反動力の保持限界は1人保持で20Kgまで、2人保持では30Kgまでであるがこれを水中に入れて放水すると、反動力は非常に小さくなる。何故でしょうか?

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現在の船舶の推進装置には、主に2つの推進装置が使用されている。
スクリュープロペラ推進器とウォータージェット推進器である。 しかしこの両方の推進装置にも大きな欠点がある。
従来のスクリュープロペラ推進器の短所
1) 船速を上げようとしても、一定速度以上ではキャビテーションの発生により上がらない。
2) 船速を2倍にしょうとすると、機関馬力を8倍にするか燃油量を8倍必要とする。
従来のウォータージェット推進器の短所
1) 大型推進器では推進効率が低くなる
2) 大型船の建造は少ない。統計的にも載貨重量はほとんど1000トン以下である。
新スピードアップ省エネ推進器は従来のスクリュープロペラ推進器の短所と、ウォータージェット推進器の短所を取り除き、双方の長所を合わせ持つ省エネ推進器である。

新スピードアップ省エネ推進器

従来のプロペラのキャビテーションを抑制し、スピードをウォータージェットなみにアップする。
従来のウォータージェット推進器より、大型船でも効率は低下しない省エネ推進器である。
しかも既設のスクリュープロペラ船を改造することが出来るから、その実施例を対策Aと、対策Bと、対策Cの例で説明すると


対策A:プロペラの後流に空気を送気する。

図1の様に空気ダクトの中空に更に空気ダクトを設けて、送風機で空気を強制送気すると推進効率がアップする。
スクリュープロペラにより後方に流れる水流は、水流速の2乗に比例して水圧は負圧となる。
船舶は通常、巡航速度か全速力で航行しているが、こうした速度ではスクリュープロペラによる水流は大きく、なお且つ大型船ほど大きくなり、絶えず負圧となっている。
すると、スクリュープロペラは常に後方へ引っ張られる力をうけると共に、キャビテーションが大きく発生する。
推進効率をアップし、キャビテーションの発生を防止するためには、図1のようにスクリュープロペラの後方に吸気管を設け、その中に送気管を設けて、送風機により強制送気を行うと、自然吸気と更に送風機の送気が相乗効果となるから、送風機出力は小出力でも大きな推進効果を発揮する。
送気は、スクリュープロペラの直後に図7に示すように正圧部があり、その直後が望ましい。
通常の船舶では、舵の前縁近傍が理想の位置となるが、特に大型船舶では吸気管を舵の前縁にそって、スクリュープロペラ直径の下方まで下ろし、複数個の気孔を設けると良い。

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対策B:小型船舶の改造または新造船の推進器

図2は小型船舶の改造例で、機関エンジン、プロペラシャフト、スクリュープロぺラのすべてをそのまま利用する。プロペラをポンプのインペラーとして圧縮ダクトを設け、船舶後方の水面上で後方に向けた噴射ノズルを設ける。
噴射ノズルはプロペラの回転面積の半分の面積になるようにすると、効率が良好である。ただし噴射ノズルの直径または短辺が20センチメートルを超えないようにして、噴射ノズルの数で加減すると良い。

対策C:大型船舶の改造または新造船の推進器

大型の船舶の改造の場合、機関、プロペラシャフトをそのまま使用する場合では、1例としてスクリュープロペラを直径70%のインペラーに取り替える。
(大型船では、機関の回転数をあまり変更できずプロペラの径も大きい)
このインペラーにポンプとしてのダクトを設けて、船舶の後方に向けた噴射ノズルを必要数設ける、必要数とはインペラーの回転面積の半分の面積となるように、直径20センチメートルまたは短辺が20センチメートル以下の矩形のノズルの必要数を水面上に設けるとよい。(図3)
以上のようにこの推進器はスクリュープロペラのキャビテーションを抑制して小型船舶から大型船舶まで推進効率の低下が起きない、スピードアップと省エネを目的とした、新スピードアップ省エネ推進器である。 尚、対策Bと対策Cの推進器では、舵としてのデフレクタと、前後進のリバーサ を設ける必要があります。

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扇風機の風と船舶

扇風機では、羽根を通過した早い風の流れは、当然ながら負圧となる。すると周辺の空気は流れに吸引されて伴流し、豊かな風となる。つまり羽根を通過しないで伴流した風の方が多いのである。
このときのモーターの出力は全ての風のエネルギーと同等であるものの、扇風機では多くの風を歓迎するから好都合であるが、船舶では大きな出力エネルギーのロスとなっている。
それは船舶のスクリュープロペラでも同様に、スクリュープロペラを通過する流れの早い水流は負圧となり、周辺の水を吸引する。
しかし水の場合、空気に比して粘性が大きく(約100倍)、質量も大きく(約800倍)、位置のエネルギーも複雑に作用するから 当然慣性は大きいため、周辺の水は空気のように容易には伴流できない。 すると、スクリュープロペラを通過した水流は常に負圧のままとなる
スクリュープロペラは早い水の流れをつくり推力を得るが、皮肉にもその流れの負圧に吸引されて、推力を妨げる方向に力が働く、つまり推力のマイナスとなっている。
このとき、更にスピードをアップしょうとしてスクリュープロペラの回転数を大きくすると、負圧は更に大きくなり、推進効率は極端に低下すると同時にキャビテーションも大きく発生する。
水流速が2倍になれば、2の2乗に比例して水圧が低下するが、船体は2倍の速度で前進しているから船体抵抗やキャビテーションロス等を含めた機関の出力は2の3乗程度、約8倍になる。
従って、スクリュープロペラの後方(通常の船舶では舵の前縁)に空気を送気すると、爆発的に、連続的な気泡となって水流を昇圧し、更に気泡を含む水流と周辺の水は別の性質をもった物質となり、ほとんど周辺の水を吸引することも伴流することもなく、勢いよく後方に流れるから、推力は非常に増大する。キャビテーションの発生も当然減少する。
尚、このときの空気量は水流量の約20%以上を必要とするが、送風機は水流の負圧に吸引される自然流入空気の補助的な送風機であり、実質送風機出力は数%以下の空気量である。
また水流が早いほど混合空気量は少ない割合となる、つまり効率がアップする。


消防ホースの放水と船舶

出初式等で消防ポンプのホースノズルから勢いよく放水する情景を思い出して下さい。
水の色は、水の色つまり透明ではなく真っ白に見えるのは、放水に気泡が混入するからであり、これは自然現象、つまり物理的現象である。
ノズルから勢いよく放水しょうとすると、空気中では放水の水には必ず周囲の空気が気泡となって混入する、そのため真っ白に見える。
このとき放水方向とは反対方向に反動力が働く。この力が船舶では推進力となる
しかし、空気中では大きな反動力も水の中で放水すると、半分程度の反動力になる。
これは水流に気泡が混入できないからである
この状態が現在の船舶の状態で、船舶の推進力をアップするにはスクリュープロペラの後方(通常の船舶では舵の前縁)で空気を混入すると、水流は負圧であるから瞬時に気泡になって混入し、推力が大きくアップする。同時にキャビテーションの発生は減少する。
多軸船では推進効率は更に向上する。

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従来のスクリュープロペラ推進器のキャビテーションが発生しやすい理由。

従来のスクリュープロペラ船の船速が上がらない理由。
スクリュープロペラの後流は負圧であり、たえず周辺の静水を吸引している。
このときプロペラ前面側(後流の流れる方向)の水も同時に吸引されるからスクリュープロペラ周りも水圧は減圧されて、キャビテーションが発生しやすく後流が負圧であるから、同時にプロペラを引き戻す方向に力が働く。
つまり、プロペラの推進のためにつくられた後流によって、引き戻される力とキャビテーションを発生させる現象が起きてしまう。

従来のウォータージェット推進器が大型ほど効率が低下する理由。
従来のウォータージェット推進器では、インペラー1つに噴射ノズルが1つである。これは構造上噴射ノズルの直前にインペラーを設置している。
大型船舶ではインペラーが大型になり、噴射ノズルも当然大型断面になる。
ウォータージェット推進器の効率は、噴射ノズルが円形噴射の形状のときは直径が20センチメートル、矩形のときは短辺が20センチメートルのとき、効率が最大となる。
これは噴射ノズルの断面が20センチメートル以下であれば、噴射水の表面から空気が気泡となって、中心まで混入する時間は10センチメートル以下であるから瞬時に混入する、つまり時間tは0秒に限りなく近い。
(図4)
大気中では噴射ノズルから水が勢い良く噴射すると、必ず噴射水の表面から空気が気泡となって混入する。
噴射水は流体であり、流体は圧力が低い(ベルヌーイの定理)から空気が気泡となって混入する、これは流体が周辺の物質と調圧しょうとして、周辺の空気を取り込む自然現象(扇風機の風や消防放水の例)である。
空気が混入する時、表面から中心に向かって混入するが、このとき時間tを要する。 時間tは噴射ノズルの断面の大きさに比例する。
もし噴射ノズルの半径が10センチメートルを超えると、気泡の混入に時間tがかかり、噴射水の中心部には気泡が混入できない水流だけの部分が出来る。
この水流だけの部分は常に負圧であるから、噴射口を引き戻す方向の力となる。 これは、噴射による反動力が弱いと言うこともできる。
また、これを水中で噴射すると、空気が混入できないから反動力は小さくなってしまう、従って噴射ノズルは水面上の大気中に設ける必要がある。
噴射ノズルの噴射口が大きいと、それに比例して気泡の混入ができない部分が中心部に大きく残り、噴射口を後方へ引き戻そうとする力が大きく作用する。
従来のウォータージェット推進器が、大型になるほど効率が低下するゆえんである。(図5)
図6は噴射効率が良好な各種噴射口の実例である。
以上のように新技術推進器はスクリュープロペラのキャビテーションを抑制して小型船舶から大型船舶まで推進効率の低下が起きない、スピードアップと省エネを可能にした、新スピードアップ省エネ推進器である。

新造または改造後の特徴

1、改造前に比べ、改造後は推進力が数%〜数十%アップする。
2、船速が元のプロペラ船にくらべて、数%〜数十%アップする。
3、キャビテーションがほとんど発生しない。
4、小型船舶から大型船舶まで推進効率が低下しない。
5、従来に比べ特に、高速領域で省エネとなる。

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何故、空気で推力がアップするのか

図7のようにプロペラやウォータージェット噴出口の後方には、円柱状または円錐状の早い水の流れができる、この水流速の2乗に比例して水圧が低下する(ベルヌーイの定理) すると周辺の水は水流に吸引される。
この吸引力が、プロペラやウォータージェット噴出口を後方へ引き戻そうとする逆作用の力となる。
空気の粘性は水の粘性の100分の1程度だから、空気は水流の負圧分だけ小さな泡となって水流内に充満する。
すると逆作用の力は減少し、推力が増大し燃費の効率からCOやNOx の排出も減少し、環境問題にも大きく貢献することができる。
[ 後流は、推力を得るための必要不可欠なエネルギーであるが、しかし船尾造波抵抗(造波エネルギー)は渦流等の複雑な不要エネルギーを多く含んでいる。 気泡を混合すると、後流は整流となり複雑な渦流が大きく減少するから、捨てられるエネルギーは大きく減少し、推力は約71%アップする。(エネルギー保存の法則) ]

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2軸(多軸)船の出力と、2重反転プロペラ船の出力

2軸(多軸)船のプロペラ出力効率が低くなるのはなぜ?
プロペラ後流は常に負圧であるから、周辺の静水を吸引し伴流して、たえず周辺の静水圧に調圧しょうとするが、2軸間の静水を2つの後流が吸引しあっている。(図8)
そのため後流はより負圧のままとなり、プロペラを引き戻そうとする逆作用の力は単軸プロペラに比べて大きいままとなる。
従って単軸プロペラ出力×
2倍よりマイナスとなる。
対策としてプロペラ後流に空気を送るか、圧力ダクトを設けて船舶後方の水面上(大気中)のノズルから噴射すると、プロペラのキャビテーションは抑制され、省エネで船速は大きくアップする。

2重反転プロペラ船の出力効率が高いのはなぜ?
前プロペラの回転流損失を、反対回転の後プロペラで回収して推進効率を上げる???でしょうか?
実は2つのプロペラ出力に対して、後流は1つであるから、プロペラを引き戻そうとする逆作用の力も1つであり、出力は単軸プロペラ出力×2倍よりプラスとなる。(図9)
後流に空気を送るか、圧力ダクトを設けて後方の水面上のノズルから噴射すれば、キャビテーションは抑制されて省エネで推進力は更に大きくアップする。(しかし、技術的には、複雑になると考えられる。)

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後流の可視化実験

出力 171.4% = 100% + 71.4% (71.4%出力アップする)
写真1
噴射口から噴射した水が円柱状である。
これは空気が充分混入して、引き戻しの力が作用しない状態(負圧でない)。
実船では、推進力が大きくキャビテーションの発生がほとんど無い。

出力 171.4% = 100% + 71.4% (71.4%出力アップする)
写真2
この場合も空気の混入は充分で、噴射水は円柱状になっている。
実船では、推進力が大きくキャビテーションの発生は小さい。

出力 100% =  (現在の船舶の出力)
写真3
噴射水は空気の不足で負圧のため円錐状である。
実船では、プロペラ後流はこの様に円錐状であり推進力は弱い、キャビテーションも発生しやすい。

出力 171.4% = 100% + 71.4% (71.4%出力アップする)
写真4
空気量は充分で、余剰の空気泡が上昇して見える。
実船では、ある程度船速が早い状態であるが、気泡の混入が充分であり推進力は大きく、キャビテーションの発生も小さい。

出力 171.4% = 100% + 71.4% (71.4%出力アップする)
写真5
空気量が充分で、噴射水の負圧に吸引されて小さい気泡となって混入する様子が可視化できる。
実船では、推進力が大きくキャビテーションの発生は小さい。

出力 100% =  (現在の船舶の出力)
写真6
空気が不足で(シャッター直前まで不足であった)噴射水が負圧のため円錐状であるのが可視化できる。
実船でも、このときは推進力が弱く、キャビテーションが発生しやすい。
空気の送気は、プロペラの直後でなければ効率が低いことが解かる。

出力   0%
写真7
噴射水がないとき。 実船ではプロペラが停止のとき。
空気だけを送気(空気泡が狐のようにも見える)。
空気量の確認の参考にして戴きたい。
以上の写真から、噴射水を可視化したとき、または実船のプロペラ直後の後流を可視化したとき、円錐状では出力が小さく、円柱状では出力が大きいことが解かる。
後流には空気が必要であり、大気中か、空気を送れば、出力効率をアップすることができる。

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推力アップ実験

推力アップの実験はどなたも容易にできます。是非71.4%アップを実感してみて下さい
実験の準備
用意する物
1. 水道栓(蛇口)を用意する。
2. 水槽(浴槽又は衣装箱でも可)を用意し、水をはっておく。
3. シャワーとストレートの切り替えが可能なノズル付散水ホースを用意する。
4. 送風用のビニールチューブ(直径約1センチメートル、長さ約1メートル)を用意する。
5. 図10のように散水ノズルにビニールチューブをテープ等で留めておく。
実験の条件
1. ノズルをシャワー にし、空中で水平に放水した時、水は約2.5メートル以上噴射すること。
2. ノズルをストレートにし、空中で水平に放水した時、水は 約 5 メートル以上噴射すること。
実験 A
1. 水槽に水をはっておく
2. 水道の散水ホースのノズルをシャワー状態にして開放し、@の位置で水面に浸かるようにして水道ホースを1メ−トル以上の高さから吊しておく。
3. 水道の元栓を開放すると、Aの位置までノズルは移動する。このときの噴射による反動力は100%、つまり船舶では最大推力である。
ここで、空気ホースの送風側を口にくわえ、息をゆっくりと連続的に吹き込むと、送風チューブから吹き出された空気は水流に吸引されて、気泡となって混合し水流は勢いよく後方へ流れる
4. 同時にノズルはBまで71.4%移動する、船舶では71.4%の推力アップである
この時、息の吹き込みを中止するとノズルはAの位置まで戻る。
ただし、この実験では空気量は水流量の約20%を必要とするが、実船では図1のように自然に空気が吸引されるため、送風機による空気量は数%以内である。
実験 B
1. 上記実験と同様、水槽に水をはっておく。
2. 上記実験Aと同様で、散水ホースのノズルをストレートにして開放し@の位置で水面に浸かるようにして水道ホースを1メートル以上の高さから吊るしておく。
3. 水道の元栓を開放すると、Aの位置までノズルは移動する。このときの噴射による反動力は100%、つまり船舶では最大推力である。
ここで、空気ホースの送風側を口にくわえて、息をゆっくりと連続的に吹き込むと、送風チューブから吹き出された空気は水流に吸引されて、気泡となって混合し勢いよく後方へ流れる。
4. 同時にノズルはBまで71、4%移動する、船舶では71、4%の推力アップである。
この時、息の吹き込みを中止するとノズルはAの位置まで戻る。
ただし、この実験では空気量は水流量の約20%を必要とするが、実船では図1のように自然に空気が吸引されるため、送風機による空気量は数%以内である。


キャビテーションの発生を抑える

船舶が微速航行の時は、スクリュープロペラによる水流速も小さく、水流の負圧はほとんど問題にならないが、船速が早くなり水流速が大きくなると、水流速の2乗に比例して負圧の値は大きくなる。
すると図7にも示すようにその負圧によって、常にスクリュープロペラを後方へ引き戻そうとする力が作用すると同時に、負圧によるキャビテーションが大きく発生する。
従って推進効率をアップし、キャビテーションの発生を防止するためには、対策AからCのように、新造船または改造船への対策が必要である。

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お願い

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Tel : 072-799-0272 TKM 竹内まで
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